「コロレ」別館

サイト「コロレ」のブログ出張所です

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『オレンジ・ピール』;作り方の、考察 -その②-

来年度、より良いオレンジ・ピールを作るため、

各手順を考察しています

  

前回は、  

①下処理

②皮むき

③苦味抜き

④茹でこぼし

⑤「ワタ」の処理

まで書きとめましたので、

本日は、

⑥カット

⑦砂糖煮

⑧仕上げと保存

 について、考えてみたいと思います

 

前回の内容はこちら↓

pour-les-petits.hatenablog.com

 

 

⑥ カット 

オレンジの皮を、目指す仕上がりの状態にカットします

 

一連の下ごしらえが終わったら、

必要に応じてピールをカットします

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レシピによっては

茹でこぼしを行う時点で、

あらかじめ棒状に切っておくパターンもあるようですが

個人的には、

できるだけ大きな塊の状態で作業する方が

皮の傷みが少なく、効率が良いので、

砂糖煮を始める直前にカットするのがおすすめだと思っています

 

カットのスタイルはお好みで。

シンプルな棒状のカットでも、

太さ、長さで、案外見た目が変わるので、意外に個性の出るところ

 

ただ、

製菓服材料にするのが目的の場合、

カットせずに、そのままの状態で仕上げることもできます

ダイスやみじん切りなど、使用用途に合わせて自在に調節できるので

非常に使い勝手が良く、おすすめの方法です

⑧の保存でも出てくる話なんですが、
私も来年は、余計なカットをせずに仕上げようと思っています

 

 

⑦ 砂糖煮 

シロップで煮て、甘みを加えるとともに、保存性を高めます

 

まず、砂糖煮する際の砂糖の量ですが、

皮の重量の8割から10割を用意するのが一般的なようです

  

ちなみに、私は、10割押しです。

皮の重量と、同量」ということですね。

ちなみに、この時基準にする『皮の重量』は、
砂糖煮する直前のピールの重量(ワタを取り除いた後)を基準にするのが
合理的なんじゃないかな、と思います

 

個人的な意見ですが、ある程度は甘味が強い方が、

素材としての個性も強まりますし、味のメリハリも出ます

砂糖8割でも作ってみましたが、
わたし的には物足りない印象に仕上がった気がしました
好みの問題もありますが・・・・・

また、

糖度が高い方が、保存性が良くなるという利点もあります 

ジャムと違い、ピールに入り込まなかった砂糖分は、
シロップとしてなべ底に残ります

煮詰め加減でも甘さの調節はできますし、
焦げ付く手前で作業が終了できるので、
私は、多めの砂糖で作業したほうが失敗が少ないんじゃないかな、と思っています

 

使う砂糖は、ラニュー糖

上白糖には転化糖が入っているので、

ラニュー糖よりも焦げ色が付きやすく、

煮詰める際に、失敗する可能性が高まります

また、

上白糖は吸湿性が高いので、

仕上がりがべたつく可能性もあります

 

 

砂糖煮の手順には、

砂糖の全量を一気に加えて煮る方法や、

砂糖漬けにしてピールから水分を引き出し、煮詰めていく方法など、

様々ありますが、

私が気に入っているのは、

3回程度に砂糖を分けて加え、徐々に糖度を上げていく方法です

この方法が一番、失敗なく、奇麗に、ふっくらと仕上がります

「ふっくら」とは逆の、
しっかり水分が抜けた硬い仕上がりを目指す場合は、
先に砂糖漬けにして、水分を引き出してから煮ていく方法の方がおすすめ 

 

実際の手順としては、

 

- 下処理済みの皮と、同量のグラニュー糖、同量の水を用意する

- 水全量を鍋に入れ、そこに皮を入れる

- 用意したグラニュー糖の1/3を鍋全体にまんべんなくふりかけ、
  落とし蓋を置き、中火にかける

- 全体が沸いてきたら、軽く沸いている程度の弱火に落とし、
  そのまま20分煮る

- 20分後、一旦火を止め、粗熱がとれる程度まで冷まし、落ち着かせる
  水分が蒸発しすぎないように、私はここで、蓋をして休ませています

- ある程度熱が取れたら、残りの砂糖の1/2を全体にふりかけ、
  落とし蓋を乗せて、再び火にかけ、同様に20分、煮た後、休ませる

- 以上をもう一度繰り返す
  三度目は、時間にこだわらず、
  シロップが好みの状態に煮詰まるまで火にかける

 

と、言う感じです

 

一般的に、仕上がりの目安は

「全体が透き通ったゼリー様になってきたら」

と、されていますが、

適切な鍋で上手に1時間程度煮れば、

だいたい「透き通ったゼリー様」になっているはずです

後は、

軽くシロップに浸かっている状態で保存するのか、

ねっとりと絡むシロップを乾燥させて砂糖漬けで仕上げるのか、により

煮詰め具合が変わります

前者の場合、煮上がったらシロップが緩い状態で火を止めます
後者の場合は、煮上がった後も、水分がある程度蒸発するまで煮詰めます

 

使用する道具のポイントですが、

まず、

鍋は厚手のものを使用します

私は銅テーパーを使っていますが、
ル・クルーゼなどの鋳物ホーロー鍋などもおすすめです

厚手で、熱の辺りが軟らかい鍋を使い、ごく弱火で煮詰めていけば、

砂糖が焦げ付く失敗は、減ります

 

軽く煮ながら、徐々に水分を飛ばしていきたいので、

基本的に蓋はしていません 

ただし、粗熱を取るために休ませている最中は
水分が蒸発しすぎないよう、乾燥に偏りが出ないよう、
蓋をしています

 

浮いてくるピールを沈めつつ、

シロップを全体に回し、均一に煮詰めていくために、

落としぶたを使用しています

 

この作業には、シロップ離れの良い、シリコン製がおススメ
こちら↑の商品は小さくて、小鍋でも使いやすい! 

 

砂糖煮の最中は、なるべく混ぜないように注意します

混ぜすぎると、ピールが折れたり、ワタがはがれたりして、

シロップが濁り、仕上がりが汚れます

砂糖煮全体を通して2~3回程度、天地返しをする程度にとどめるのが無難。

 

厚手の鍋や、落とし蓋は、

混ぜることなく、全体をきれいに砂糖煮するための

『魔法の道具』

無くても、オレンジ・ピールは作れますが、

あれば、仕上がりが違います

 

ところで、

砂糖煮で残った砂糖水は、

オレンジ風味のシロップとして、色々と使えます

紅茶やヨーグルトに入れたり、

焼き菓子に打つシロップとして使ったり・・・

とても香りが良くておいしいので、

ぜひ、捨てずに、活用したいものです

 

  

⑧ 仕上げと保存 

砂糖煮が終わったピールを、保存方法に応じて仕上げていきます

 

保存手段には

- 乾燥させる

- 砂糖をまぶす

- 蜜漬けにして保存

等々の方法があります

 

半年程度先を見据えて長期保存する場合には、

乾燥させてドライフルーツ様に仕上げるのが

後々使いやすく、一番コンパクトに保存できる方法かな、と思います

 

 

乾かして保存する場合には、

自然乾燥が手間無く簡単

ただし、

5月初旬の比較的乾燥した日中でも2~3日、

もしくはそれ以上、時間のかかる作業となります

 

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棒状にカットしたものを、乾かすとなると、

写真のような状態になるわけで、

これがなかなかめんどくさいもとい、大変な作業・・・・・

 

始めのうちは箸でつまんで、一本一本並べていたんですが、

ここまで多いと、ちょっと、気が狂いそうになったので、

途中からは、素手で並べていきました

ピールが冷えてくると、全体が飴状に固まるので

熱いうちに作業するのが、ミソです

やけどする一歩手前くらいのアチアチ状態が、
作業しやすく、ピールの乾きも速くいので、おすすめ 

 

写真で乾燥に使っているのは、

「トリュフ網」とも呼ばれるケーキクーラー

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ケーキクーラー角 トリフ用網 クリンプ目
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表裏おおむね均等に乾燥できるのがプラス点

網に触れている側に、シロップの跡が残るのがマイナス点

 

オーブンシートに並べる方法もあり、

こちらは、余計な跡や筋はつきづらいですが、

ピールの裏面(オーブンシートに接している面)がなかなか乾かないので、

適宜ひっくり返すなどの手間がかかる点はマイナスかな、と 

両方やってみた結果、
わたし的には、網のほうが総合的にみて利点が多いという結論

 

ちなみに、

きちんとしっかり乾燥できていないと

常温保存では、カビてしまう恐れがあるので、要注意

湿度高めの日本の気候ですと、
自然乾燥では長期保存できるほど乾燥しない、という話も、あります

 

てっとり早く仕上げるには、オーブンで低温乾燥という方法もありますが

オーブンの機種により一概に、これ、という設定が断言できませんので、

仕様に合った温度と時間を、個々人で調節することになります

 

 

ラニュー糖をまぶして、砂糖漬けにする場合にも、

一度、乾燥の工程を経てから、行うのがおすすめです

砂糖煮が仕上がり次第、いきなり砂糖漬けにするレシピもありましたが、
からまる砂糖が大分ダマになっているように見受けられました
それに、シロップがべたべたの状態で砂糖漬けにすると、

砂糖の衣が分厚くなりすぎるかと・・・ 

 

自然乾燥だけでは、どうにも取れないべた付きを解決し、

乾燥を確実なものにする際にも、

ラニュー糖をまぶしは有効です

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ただし、砂糖がピールの水分を吸うので、
そのまま仕上げたものよりも硬くなってしまうのが欠点

 

砂糖漬けに、おすすめなのが、

キャスターシュガー

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微粒子グラニュ糖 1kg_グラニュー糖<砂糖 パン 菓子材料>
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微粒子グラニュー糖とも呼ばれる、少し粒が小さめのグラニュー糖で、

普通のグラニュー糖を使うより、見た目が上品に仕上がります 

  

オレンジ・ピールを、製菓副材料として使用する際には、

このグラニュー糖の糖分が邪魔になることもあるかと思いますが、

その際には、

周りの砂糖を指でしごき落とすとか、

軽く水洗いするなどして、対処する予定です

 

 

シロップ漬けは、

糖度高めの砂糖水に、ピールが漬かった状態で保存する方法で、

たいていは余計なカットを施さず、大ぶりな皮の状態で仕上げます

 

必要な分だけ取り出して、

使用目的ごとにその後の処理を変えられる、という利点はありますが、

シロップごと冷蔵、または冷凍保存する必要があるので

ややかさばる、という欠点もあります

シロップ漬けで仕上げるレシピはこちら↓が本格的でよさそうな感じ!

Cpicon オレンジピール *ネーブルオレンジ* by saezoncafe 

下ごしらえの時点から、ここまで書いてきたピール作りとは違ってるんですが、 
仕上がりがすごくキレイで美味しそう!

 

乾燥や砂糖漬けで仕上げたものは、

1か月程度は常温で保存できました

きちんと乾燥出来ていることが前提です
また、高温多湿になる夏場はこの限りではありません

ただし、いずれの方法で仕上げた場合でも、

長期保存する際には、冷蔵庫で行うのが無難なようです

 

 

とりあえず今年は、初めてのピール作り、ということで、

なんとなく、「ピールはかくあるべき」、というイメージ先行で、

深く考えずに、すべて棒状にカットして仕上げたんですけども・・・

 

次回は、製菓副材料用に保存するものについては

余計なカットはせずに、木の葉形のまま仕上げようと思っています

 

というのも、

例えば製菓副材料として使う時、

刻んだものを生地に混ぜこんで香りづけに使うとか、

ダイスにカットしてトッピングに使うとか、 

使いたい形状には意外にバリエーションがあるのですが、

小ぶりにカットしてしまうと、融通がきかないうえに制約もあって 

かなり使い勝手が悪かったので・・・

 

 

さて、

ここまで、柑橘ピール作りについて

長々と考察をしてみたんですけども、

次回、覚えておきたいコツやポイントは、

これで、だいたい書ききったと思います

追加情報があれば、随時加筆していく予定です

 

ピール作りは、

柑橘の種類によって、

若干アレンジが必要になる部分があると感じていますが

今回まとめたポイントが頭に入っていれば、

大体どんな柑橘にも対応できる気がします

 

私的な覚書程度の内容ではありますが、

柑橘ピール作りに挑むご同胞の皆様の、お役にたてれば幸いです 

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チョコレートと柑橘の組み合わせ、サイコー!!! 

 

 

『オレンジ・ピール』;作り方の、考察 -その①-

国産柑橘で挑んだ、

オレンジ・ピール作り

pour-les-petits.hatenablog.com

 

作り方は、

ネット上のレシピを適当にアレンジしてトライしました

 

オレンジ・ピール作りの全体の流れは、

何度か茹でこぼして、皮を軟らかく煮つつ、苦みを抜き、

仕上げに砂糖を入れて蜜煮にする

とまあ、わりと単純明快なのですが

それでも人によりこだわりがあるようで

作業の細かい部分は、意外に多様でした

いろんなレシピを見比べるのが、
大好きな、私

 

と、いうわけで、

次年度、よりよいオレンジ・ピール作りに励めるよう、

参考にさせていただいたレシピの考察を、

①下処理

②皮むき

③苦味抜き

④茹でこぼし

⑤「ワタ」の処理

⑥カット

⑦砂糖煮

⑧仕上げと保存

と、順を追ってまとめてみようと思います

私の理解の及ぶ範囲で、ですが・・・

 

本日はからについて。

 

① 下処理 

作業を始める前に、オレンジの皮を洗います

 

洗い方としては、

- タワシでこすり洗い

- タワシ+重層でこすり洗い

- タワシ+塩でこすり洗い

- 表面の果皮を、ごく薄く削り取る

等々の方法があります

 

これらは農薬云々への対策が主な目的だと思いますが、

柑橘の最表面には「苦みや灰汁がある」、という話もあり

丁寧に仕上げたい場合には押さえておきたい工程です

 

ただ、この後、数回の茹でこぼしを行いますし、

洗えば洗うほど味は抜けていくものだと思うので

私は軽く水洗いするのみで、終わらせています

 

② 皮むき 

果肉から皮をはずします

 

オレンジ・ピール作りにおいて、

均等かつ美しく皮を剥くために推奨されているのは 

『スマイルカット』と呼ばれる切り方で全体をカットし、

皮をはがすやり方です

cookpad.com

 

ただ、このやり方だと

実の方まで切ってしまうことになります

 

個人的には実の方をカットしない方向で作業したかったので、

私はムッキーちゃんを利用して皮をむきました

 

以下、参考写真はレモン・ピールを作った時のものです

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③ 苦味抜き 

皮を水に浸けて、苦み抜きをします

 

柑橘の、特に、果皮表面には、

「ナリンギン」という苦み物質が多く含まれているんだそうです

剥いた皮を2~3時間、水にさらすことで

この「ナリンギン」を、大幅に除去することができるのだとか

 

多くのレシピで、

「剥いた皮を、一晩水に漬けておく」

という指示があるのは、このためです

 

ただし、この苦み物質の含まれる量は、

柑橘の種類によって異なります

夏みかんや八朔などは多め(苦め)、柚子は少なめ、等々

 

また、

この後の茹でこぼし作業でも、かなり苦味は抜けていきますし

むしろ、苦みを楽しみたいレシピなどもありますので、

「水に浸すか、浸さないか、(苦み抜きをするか、しないか)は、臨機応変に」

と結論しておきます

 

「苦み」への対処法はこちらのサイトがとても参考になります

⇒ 手作りジャム研究所・ジャム作りのノウハウ・2.柑橘類の苦味の対処法

 

 

④ 茹でこぼし 

皮を茹でて、苦みを抜きつつ、やわらかく煮ます

 

苦味抜きが終わったら、

「茹でこぼし」作業を数回行います

「茹でこぼし」とは?⇒ ゆでこぼし | 基本のキ(調理編) | ハウス食品

 

茹でこぼし回数、茹で時間、ともに

レシピによって若干の違いがありますが、

おおむね

- 茹でこぼしは三回

- 茹で時間は合計30分 

(茹で10分×3回、もしくは、沸騰後水替え×2回+茹で30分×1回、等々) 

といったところでした

 

茹でこぼしの手順を変えることで、

仕上がりにどれほどの違いが出るのか・・・?

そのあたりを理論的に解説したレシピは見当たらなかったので

私は、わかりやすく、

『茹で時間10分×3回』

で、行いました

 

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更には、
茹でこぼし一回につき、シナモンスティック1/2本・丁子5本・ローリエ1/2枚を
一緒に煮込むのがわたし流
柑橘の妙な臭み対策・・・のつもりですが、
効果のほどは、不明

 

茹でこぼしをする際の、あまり書かれていない注意点ですが

「できる限り少ない水の量で、グラグラさせすぎない」

を、私は心掛けています

理由は、

水の量が多すぎると風味が抜けすぎるし、

ピールがグラグラ踊ると、荷崩れを起こすので

 

ただ、

水の量が少ないと、皮が浮き上がるので、

重さのある落としぶたが必須になります 

 

臭いのつかない金属性が便利
こちら↑は私の愛用品
「蒸し板、兼、落としぶた」として活躍中

蒸し板では珍しい直径16㎝用(実寸直径約15.5cm)で、使い勝手が◎!

 

ちなみに、

茹でこぼしの回数が増えるほど、

茹で時間が長くなるほど、

オレンジの皮の苦みが抜けるとともに、

風味も薄くなっていく、

というのはイメージできると思います

 

「皮をやわらかく煮る」

という部分については、

最後の工程(砂糖煮)で補えることなので、

クセの少ない柑橘の場合は

茹でこぼしの回数を減らしたり、

茹で時間を短縮したりするのもアリかなと思いました 

最後に作った甘夏などがそのケースでした

 

この辺りは、

柑橘の種類や、目指す仕上がり具合によっても加減が変わります

 

実際の作業に当たっては、

茹でこぼしの都度、味見をして、確認するのがおススメです 

 

  

⑤ 「ワタ」の処理

皮についている「ワタ」を除去します

 

果肉に最も近い部分の「ワタ」は、もろい繊維状で、

そのままにしておくと、茹でこぼしが進むにつれ、

どんどん煮崩れていきます

 

放置して最終工程(砂糖煮)まで進むと、

シロップにカスが混ざって、仕上がりが美しくないですし、

焦げ付きの原因にもなり得ますので、

早い段階で処理しておく必要があります

 

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除去するタイミングは、

これも、レシピによってまちまちなんですが、

おススメは、「一回目の茹でこぼし後」

除去すべきもろい部分が確実にふやけているので、

作業しやすいように思います

 

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ワタの除去方法にもいろいろあるようですが、

私は「トリミングナイフ」一択です

写真に写っているのはこちら↑のナイフ
本来は、骨から肉を外したり、肉の筋を取ったりするためのナイフみたいですが
刃先の形状が、ワタ除去の為にあつらえたかのような、神的使い心地!!

普通のご家庭でしたら、ペティナイフなど、

小さめで切れ味の鋭いナイフで処理すると、

仕上がりが美しく、おすすめです

 

ところで、

「ワタ」は、一般には

「苦みがあるので、取り除く」

とされていますけれども、

個人的にはこの意見には否定的です

 

「ワタの苦み」の具合は、

柑橘の種類や、個体によっても、差があるようなんですが、

「ぶっちゃけ、苦くないことの方が多いよねぇ・・・・・」

と、思っているのは、

どうやら、私だけではなかったようで・・・・・

「柑橘ピール」作りにおける、「ワタ」談義 ↓

【駄】柑橘ピールの白い部分(ワタの部分) : 発言小町 : YOMIURI ONLINE

  

「ワタには苦みがある」と言われたら、

「ワタは悪者!全部取らなくちゃ!!」

と思ってしまうのが普通だと思うんですが・・・・・

また、苦味の強さだけを比較するなら、

「③ 苦味抜き」でご紹介した苦味成分、「ナリンギン」が多く含まれる、

皮の表面、色が一番濃い部分の方が、断然強烈です

 

『むっちりとした噛みごたえのある、

 軟らかめのピールに仕上げたい場合には

 色のついた皮の外側部分よりも、むしろ、

 ワタのほうが重要だよね!』

 

というのが、前述の掲示板での結論で、

この点について、私も激しく同意します

 

仕上げの砂糖煮を丁寧に行うと、

ワタの部分が、透き通ったゼリー状になり、

見た目、食べ応え、ともに、存在感のある仕上がりになる気がします

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こんな感じ。↑  

 

 

ちなみに、
パート・ド・フリュイ」というハード・ゼリーは
果実ペーストをペクチンで固めて作られますが、
柑橘のワタには、このペクチンが豊富に含まれており、
仕上がりがゼリー状になる理由はこの辺りにあると思われます

   

ただ、

『ワタ』自体は、風味の薄い部分ですので、

多く残せばその分ピールとしての個性は弱まる気がしますし、

また、

実際に作業してみると、

ワタの部分を、たくさん残せる柑橘と、

そうでない柑橘とがありますので

この点については、結局のところ、

仕上がりのイメージに応じて、臨機応変に、

といったところでしょうか

 

私は、

オランジェットなど、そのまま食べることが前提のピールは

ワタを残し気味に処理し、 

製菓副素材として使用する予定の分については 

ギリギリまでワタを取り除く、

というように、

仕上がりを変えて作りました

 

 

さて、ここまでが下ごしらえの範疇です

 

次回は

 - カット

 - 砂糖煮

 - 仕上げと保存

について、考察しておきたいと思います

  

 

あじさいの、おまじない ・-2017-

昨年、

お友達のブログで、知るに至った

『あじさいのおまじない』

 

pour-les-petits.hatenablog.com

 

あの時購入した紫陽花が、

なんと、今年も、花をつけてくれました!!!

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今年は寒さがいつまでも尾を引いていて、 

葉っぱは青々と茂っていたものの、

つい先日まで、 

なかなか花が咲く気配がなかったので

「6月の、6がつく日のおまじない」に間に合うか

ちょっと、心配だったんですが、

ご覧の通り♪

 

もうね、

鉢花とか、観葉植物とか、「葉っぱもの」に関しては、

自他共にシリアル・キラー認定されている私なんでね、

一年以上生き延びて、

しかも花を咲かせるなんて、

こりゃあ、もう、奇跡っすよ。

 

で、

鉢植え購入後、

「大事に育てる!」決意表明の証として、

青色紫陽花用の肥料を買ったんですけども・・・

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これが、なんか、すごい効き目で、

真っ青の、

見事な紫陽花が、咲きました

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ちなみに、

昨年購入した時の紫陽花の色は、こちら↓

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w(*゚o゚*)w 

全然違う!!!!! 

 

さて、 

初咲きの1本を、

おまじない用にカットしました

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昨年の経験から、

今年はある程度水分を抜いてから、

水引をかけることにしたので・・・・・ 

 

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とりあえず、干しときます

 

 

正直言って、

昨年、鉢植えを購入した時には、

今年、その鉢植えの紫陽花でおまじないが出来るとは

思ってなかったんですけども・・・・・

 

半日蔭のベランダでも、元気に育つし、

花が終わっても、大ぶりで濃い緑の葉っぱに元気がもらる、

アジサイ

 

はまる人の気持ちがちょっとわかる気がしました・・・・・ 

こちら↑の紫陽花も、あり得ない美しさ! 

形状のバリエーションが多いのも、魅力のひとつかも

 

次は、6月26日に、

水引をかけてお手洗いに移動する予定です