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「コロレ」別館

サイト「コロレ」のブログ出張所です

何気ない日々をいろどる、ちいさなニュースを、つぶやいています

王様パイと、私

王様と私」、

ならぬ・・・

 

昨日、

「日本でプロが作るガレット・デ・ロワを食べたのが初めて」

などと、

ちょっぴり嫌~なカンジの発言をした、

私。

 

ご不快に感じられた方、

ゆるしてください。

実はこれが、

今の「私」の原点なのです

 

 

私が

王様パイ(ガレット・デ・ロワ)の魅力に取りつかれたのは

かれこれ20年近く前のフランス留学中の、話。

 

私の周りのフランス人には

「ホールケーキをみんなで切り分けて食べる」という習慣がなくて

お誕生日や、クリスマス会等

いろんなイベントに招かれた記憶はあるんですが

日本にありがちな、

いわゆる「お誕生日ケーキ」や「クリスマスケーキ」を

みんなで食べた、という思い出が無いんですね

 

フランスでは一般的なはずの、

ビュッシュ・ド・ノエルすら、

一度も食さずに帰国したことに、いまさら気づく程・・・

 

極貧生活、してたのでね

今思えば

自腹でケーキを買って食べる、という

心の余裕もなかったんだと思います

 

ただ、

ガレット・デ・ロワだけは例外で、

ステイ先のお宅や、知人宅、友人同士や授業中にも

あらゆる場所で、いろんな仲間と、

みんなで切り分けて、食べまくりました

 

フェーヴが当たった、当たらなかった、

王様だー、女王様だー、騎士だー、枢機卿だー、任命式だー、

わいのわいの、と

そりゃあもう、盛り上がって過ごした楽しい時間の思い出たちが

王様パイには詰まっているのです

 

普段はどことなしに壁を感じる異文化の人たちとも

王様パイを共に食べるときだけは、別で、

とても打ち解けて場を楽しめました

逆に言うと、この時以外は

結構孤独を感じる生活をしていたんですよねー、はははー

 

今、改めて考えてみるのに

私にとって王様パイは、

フランスで過ごした日々の、楽しかった思い出が

結晶したお菓子、なんですね

それも、

ポジティブな部分だけが、思いっきり美化されて・・・

たかがお菓子に、重いもの背負わせてるなー、<私 

 

さて、

そんな想いを抱えつつ、帰国した訳ですが

その当時、

ガレット・デ・ロワなんてものは、

まだ全然知名度が低いお菓子だったんですね

今でも微妙だけどね・・・

 

私の実家がある、広島市の某区においては

もう、手に入れるのが不可能なレベルの、

幻のお菓子だったわけです

 

まだまだインターネット環境も整っていない時代の話。

 

個人が手に入れられる情報には

かなり限りがある中で

運命的に出合ったのが、

こちらの雑誌↓ 

 

NHK教育で放送されていた 「男の食彩」のテキスト本 

→男の食彩とは・・・ NHKアーカイブス 「男の料理」「男の食彩」から「食彩浪漫」まで

 

当時勤めていた某区民文化センターの館長が、非常に食道楽な方で、

こちらの雑誌を愛読されていたんですが、

たまたま借りて読んだ時に

王様パイの作り方を見つけたのです!

 

それは

弓田亨パティシエが

「男の菓子道」として連載されていた

「ギャレットゥ・デ・ルワ」のレシピ

ちなみにリンク先の号ではミルフィーユがお題目なので

実際にはこれの1999年10月号だったんだと思います

 

そして・・・

 

「売ってないなら、自分で作ればいいじゃない!!」 

 

と、いうことに、

思い至ったわけです

 

それ以来、

私にとって王様パイは

「手作りするもの」

となりました

 

その後、大阪に移り住み

店頭で販売されているガレット・デ・ロワを目にする機会も増えましたが

それでも、やっぱり、手作りしています

「買うと、高い」っていうのが、一番の理由ですけれどもね

 

さて、

件の弓田亨氏の連載「男の菓子道」は、

後に 弓田亨のフランス菓子として再編集され、

一冊の本として出版されました

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これを偶然本屋さんで見つけた時には

更なる運命を、感じた私

そして、おサイフ事情が厳しい中、速攻で、購入・・・

これまた懐かしい思い出

 

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そしてこの本は、

私がお菓子作りにのめり込む

きっかけとなりました

 

今では

私なりのアレンジをかなり加えていて

弓田先生のレシピ通りには作っていないのですが 

それでもやっぱり、原点となる、

宝物の一冊です

 

昨日ご紹介したアミエルさんのガレット・デ・ロワで使用されている

マルコナ種アーモンドパウダーは

弓田先生の一押し素材

「アミエルさんも弓田派(?)なのねっ♪」、と、

勝手に親近感

これまた運命を感じる出来事でした