「ロミアス」につかう、『サルタン口金』、の話
ロミアス作りにはまっている、
という、お話の、
続き。
前回は、こちら→「ロミアス」、という名の、お菓子の話 - 「コロレ」別館
今回は
コレ↓
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「サルタン口金」の、お話
まず、
なぜにこの口金は「サルタン口金」と呼ばれるのか?
それは、販売元である、
フランスの料理・製菓道具ブランド「Matfer」(マトファー)が
この口金に「Sultane(トルコ皇帝の妃、の意)」
という商品名をつけているからです
ただ、この「Sultane」という単語
日本語に置き換えるなら
発音をカタカナ書きして「シュルタン」、
もしくは日本語訳にして「スルタン」と、
するべきなんじゃ、ないのかね?
と、
割とどうでもいいことに
私などは食いついちゃうんですが・・・
日本では「サルタン口金」もしくは
「シェルタン口金」と呼ばれて、販売されています
ちなみに、デジタル大辞泉では
サルタンはスルタンと同義語とされていますので
私は「サルタン口金」と呼びたいと思います
さて、
「ロミアス」は、
材料よりも、作り方よりも、
サルタン口金の方が話題に上っちゃうという、
ちょっと珍しいお菓子
ですので、なんとなく、
「サルタン口金」=「ロミアス」
みたいな構図が出来上がってしまってるんですが、
前述のマトファー社のカタログには、
ルリジューズという修道女を模ったシュー菓子の
襟巻部分に使用した参考写真が載っています
商品説明にも、
Pour decorer les "religieuses".(ルリジューズのデコレーション用)
と記載されており、クリーム類の絞り出しにも大活躍。
「ロミアスにしか使えない口金」というわけではないので
ご安心(?)ください
例えば、こちらの 卵黄プリン上の生クリームも
サルタン口金で絞ったものです
ただ、
ひと口に「サルタン口金」と言っても、
いくつか種類がございます
まず、その形状の違いで、
中央部分の「ヘソ」が高いものと低いものがありまして、
一般に、
ヘソ高はデコレーション用、
ヘソ低はクッキー用、
とされているんですが、
中には
「クッキー生地の絞り出しにおいてもヘソ高の方が使いやすい」
という方もいらっしゃって、
「ロミアスには、ヘソ高か?ヘソ低か?」
という話題も、「ロミアスあるある」のひとつです
また、
本家本元は、おフランス製マトファー印のポリカーボネート物なんですが
若干お値打ちな日本製の真鍮物もあったりして、
高価なブランドものか、
お安い国産品(と言ってもそこそこ高価ですが・・・)か、という点も、
口金選びの際には、問題になる部分です
そこで、
僭越ながら、
両方使ってみたワタクシが、
この二つの口金(正確には2タイプ・2種類で、計4つ)について
解説させていただきます。
藤野真紀子さんのレシピに従うならば、
「とにかく、薄く仕上げる」のが身上なので
「ヘソ低」が正解です
ヘソ高を使うと、
どうしてもクッキー生地が分厚くなります
それはそれで普通の絞り出しクッキー様の仕上がりになり
きれいで美味しいのですが、
「ロミアス」という視点から行くと
アウトみたいです
逆に、全卵を使った絞り出しクッキー生地で作る
「ロミアス風クッキー」などは
食べ応えのある厚みが出る
「ヘソ高」の方が合うようです
そして、
絞り袋へのセットのしやすさ、
クッキーの仕上がり具合、
お値段の点から、
素材としては
「金属製」を、
個人的にはおススメします
特に、
「絞り袋へのセットのしやすさ」は
特筆すべきメリットだと思いました
ふたつともALMOという同じ絞り袋にセットした写真です
両者の扱いやすさの違い、
すでに上の写真でピンときたかたもいらっしゃるかもしれません、が、
この話も、長くなりそうなので、詳しくは、また次回
また、
ポリカ製ですと、
先端のギザギザ部分が、衝撃等で傷んだら、もう、それまで、ですが
金属製なら、フォークの先などで修正するなどして、
元に戻すことが可能です
まあ、いずれも被害の程度によりますが・・・
ポリカ製サルタン口金を、裏側から見たところ
絞り口のギザ模様が立体になっているところが、ポリカ製口金の特徴
ポリカ製であることのメリットは多いのですが
絞り口部分が衝撃にかなり弱い(特に、ギザ付き口金)、というのが
最大のデメリットかと・・・
以上のことから、
私がおススメする「ロミアス用の口金」は
コレ↓です
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『 真鍮ダブル口金・へそ低 』
(税込3755円は、2017/1/27現在、楽天最安値)
こちらと同タイプ口金の、
他店での品名は「サルタン口金」です
商品検索の際には「サルタン口金」で、出てきます
ちなみに、
金属製のダブル口金で検索すると
もう一種類出てくるんですが・・・
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こちらは、ヘソの位置が、低い方でも結構高い(?)ので
絞り出した生地は、結構厚みが出ると思います
写真で見る限り、角がはっきり出ていて
これはこれで奇麗ですけども・・・
私のおススメは金属製ですが、
やっぱり藤野真紀子さんお勧めの本物で挑みたい!という方も
いらっしゃることでしょう
マトファー社ポリカーボネート製のサルタン口金ヘソ低の
楽天最安値は、多分こちら↓です
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馬嶋屋菓子道具店さんの、
ただし、ポリカ製のサルタン口金のフランスでの価格は
下記サイトで19.28ユーロです
(1ユーロ122円として、約2353円・・・安っ!)
ですので、国産真鍮製品の価値が低いわけでは、決してありません
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ここから、2017年8月21日の追記
先日、
楽天市場の馬嶋屋さんで、
サルタン口金のヘソ高&ヘソ低がセットになった商品を
発見しました!!
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注目すべきはそのお値段!!
2268円って、、、、、
ヤススギ? (;^_^A
まだレビューが付いていないので、
使い心地のほどは不明ですが、
ヘソ高か、ヘソ低かで、お悩みの方にはおススメの商品かと!
ここまで紹介した口金1個より、安いってのが、なんとも・・・・・
追記、ここまで
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と、
まあ、
ここまで書いてきたわけですが・・・
でた、恒例の、言い訳タイム
口金は、あくまで、お道具です
生地の種類や使用用途、
さらには個々人の仕上がりのイメージで、
「最適な口金」は変わると思います
ぜひ、その点を考慮した上で、
私の意見を参考にしていただければ、幸いです
サルタン口金ヘソ低で絞ったロミアス
20枚分の分量で40枚焼けている現実に、
さすがに薄すぎるんじゃないか??と、
自問自答する日々
次回は
サルタン口金と絞り袋の関係について
書いてみたいと思います
次回の記事はこちら
→ 「ロミアス」に使う、サルタン口金と絞り袋、の話 - 「コロレ」別館