スペキュロスの、木型
ベルギー名産のお菓子に、
『スペキュロス』という名のクッキーがあります
シナモンとクローブの香りが効いているクッキーで
日本ではロータスのキャラメルビスケットが手に入りやすく、有名です
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以前、本館の方で、
クリスマス菓子に使われるスパイスについて調べたことがあるのですが、
その際、スペキュロスについても、
その歴史から作り方まで、あれこれ、いろいろ、検索しました
⇒ Colore コロレ本館;西洋菓子のスパイス考 − スペキュロス
この、『スペキュロス』
現在は、いつでも買える「普通のお菓子」ですが、
元々は、
12月5日頃の聖ニコラウスの日を祝うための祝祭菓子だったようです
聖ニコラウスはサンタクロースのモデルになった、という説もあるキリスト教の聖人です
現在でもクリスマス時期には、祝祭の贈答用に、
主教の祭服を着た聖人を模したスペキュロスが
作られている、とのこと
スペキュロスの超有名店『メゾン・ダンドワ』の贈答用スペキュロス
15cmの手のひらサイズから、30cmを超える大型のものまで
木彫りのレリーフのように
細かい模様が描かれたこれらのスペキュロスは
専用の木型に生地を押し込み、ひとつひとつ型取りして、作られています
私は、クックパッドの方に、
本場のレシピを参考に、作りやすくアレンジしたレシピを
公開させていただいてるんですが・・・
この時には
普通のクッキーと同じように
平らに伸した生地を、菊抜き型で抜いて仕上げました
その当時(というほど、昔の話でもないですが・・・)日本で売られていた
スペキュロス用の木型というのは
かなり希少で高価な上、大型で、日常的には使いづらいデザインのものが多く、
取り扱い店舗も限られているという状態でしたので、
さすがに、自称製菓道具マニアの私であっても、
なかなか手を出せないお品ばかりだったのです・・・が・・・!
先日、楽天市場の馬嶋屋さんに、
スペキュロス用の木型が新入荷してました
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ひとつの内寸が約9cm×6cmと、
クッキーにしては、やや大ぶりな形ではありますが、
これまで国内で入手可能だった木型と比べれば、
随分と使いやすい大きさ&モチーフじゃないかなと思います
輸入元がオランダ、というのも、個人的にはポイントが高いかな?
ただ、はっきりオランダ製とは書いていないので、
中国製をオランダ経由で輸入、というオチも、アリですが・・・
さて、
この木型の使い方ですが、
型取りには、少々コツが必要なようです
私自身は使ったことがありませんので
You Tube先生にご教授願いましょう
木型に粉をふるい、生地を押し付けた後、
はみ出した生地をワイヤーでカットする方法がこちら↓
木型を使った成形は、5分20秒ごろから始まります
この他、
木型に油(たぶん・・・)を塗り、
はみ出した生地をナイフでカットする方法もあるようです
使用後の木型の取り扱いですが、
水洗いはなるべく避けた方が良いらしいです
水洗いすると、その度に木が水を吸い、
膨張⇒乾燥を繰り返すうちに、変形し、
型が割れやすくなるのだそう
この辺りの知識については
岡田吉之氏の著書で読んだ記憶が・・・・・
もちろん、スペキュロスのレシピも載っています
目次はこちら → ア・ポワン 岡田吉之 シンプルをきわめる 目次pdf
スペキュロスが旬なのは、一応、クリスマス時期なので、
これらの型が活躍するシーズンは、終わった感が無くはないですが・・・
来シーズンに向けて、要チェックだな、と。
製菓道具マニア(自称)としては、久々に、
鼻息が荒くなってしまう商品でした!!
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素朴な雰囲気がたまらない・・・