「ロミアス」、絞り方の、コツ
引き続き、
「ロミアス」という名の、クッキーについて
これまでの、話題はこちら↓
「ロミアス」につかう、『サルタン口金』、の話 - 「コロレ」別館
「ロミアス」に使う、サルタン口金と絞り袋、の話 - 「コロレ」別館
ロミアス作りで、恐らく一番難しいのが、
「生地の絞り出し」
高価なサルタン口金を購入したものの、
上手に絞れなくて、お蔵入り・・・なんて方
いらっしゃいませんか?
最終的には練習あるのみ、だと思いますが
綺麗に仕上げるためのコツを知っておくと
上達への近道にはなると思います
かくいう私もロミアス作りに関してはまだまだ初心者
かれこれ5〜6回程度しか作っていないので
大口をたたける立場ではないのですが、
絞り出しの上達以前に
工夫で改善できるポイントがわかってきたように思うので
今回は、
私が思うところの「コツ」を書いてみたいと思います
① 生地の、「具合」
絞り出しで整形するなら、生地は出来立てを使うべきです
生地のやわらかさは、私の場合、マヨネーズ程度
かなりやわらかい状態で作業しています
生地が硬いと、絞り出す際に、かなり力を入れることになります
そうすると、口金全体に均一に力をかけるのが難しくなり
結果として、
生地がたくさん出る場所と出ない場所とができて
形がいびつになってしまうのです
また、生地が硬すぎると
口金を持ち上げた時の生地キレが悪くなります
これもまた、形が歪む原因になります
では、生地を軟らかくするには、どうするか?
生地の硬さは、バターの状態に左右されます
はじめにバターを軟らかくしておくのはもちろんですが、
作業が進む過程でバターを冷やさない、というのも大事なポイント!
使用する道具や材料を、やや温かめにキープして作業すると
ちょうど良い生地が出来るように思います
特に卵白は要注意!
冷蔵庫から出したてのものを使ったりせず、
場合によっては湯せんにかけるなどして少し温めてからバターと合わせています
特に冬場は、すぐに生地が冷えて、硬くなってしまうので
私は作業に使うボウルも湯せんで温めるなどして、対策を取っています
多分、出来上がりの生地温度は20度強、くらいだと思います
② 口金が絞り袋にきちんとセットされている
前回もお話ししましたが、
サルタン口金にはそれ専用に
しっかりした絞り袋を用意するのがオススメです
絞り袋が破けそう、とか
口金がすべる、とか
サルタン口金は径が大きいので絞り袋への収まりが悪く
はじめにきちんと押し込んでセットされていないと
袋の内側に滑り込んでしまうのです
その結果口金の外側から生地が出てきて
大変なことに・・・!←経験者
こういった、絞り出し以外のことに気をとられると
なかなか上手に絞れません
ストレスなく、絞り出しに集中できる環境を整えておくのも、
大事なポイントだと思います
③ 生地絞り三種の神器
絞り袋に生地をセットしたら、いよいよ絞り出しです
と、その前に、
綺麗に絞り出すために、私が用意した秘密兵器(?)をご紹介します
ー テフロンオーブンシート
生地は、私はテフロンオーブンシートに絞り出しています
ネット上ではシルパットに絞り出している方が多いですが
シルパットは高いので・・・
ロミアスでは、
キャラメルフィリングを焼成しますので
「くっつき防止策」として、
天板から綺麗に剥がすために、こういうものは必須です
そういう意味ではオーブンペーパーでも良いのですが
私がこれからご紹介する方法では紙は使えないので
テフロンオーブンシートがオススメです
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ー ガイド
私はWordで作ったんですが、
絞り出す際に目当てにできる下書きのようなものがあると超便利です
余談ですが、こういう作業にExelって向かないんですね
グリッドに影響されるのか、
画像情報を真円に設定しても、印刷するとまん丸にならなかったです
写真のものは内円が直径30mm、外円が直径45mmになっており、
内円にサルタン口金のヘソの部分を合わせ
外円に達するまで生地を絞り出しています
もともと別の目的で作ったものなので、余計な8分割線が入ってますが・・・
あと、やや、図形と図形の間が狭い気もしますが、まあ、使えてるのでヨシとしてます
適当な用紙にコンパス等で下書きしたもので十分だと思います
めんどくさいですが、
一度作っておけば、なんどでも使えるので、やる価値アリ!です
ー ハードケース
私が作ったガイドはA4のコピー用紙に印刷しただけの
ペラッペラの紙です
これをカバーするために、B4のハードケースを用意しました
オーブンシートも、ガイドも、ハードケースも、
大きさはオーブン天板のサイズによります
ハードケースには硬質と軟質がありますが
硬質のほうが使い勝手が良いと思います
こういうものは文房具屋で買うと高いんですが、なんと100均にも売っています♪
④ 裏技のご紹介
ロミアス作りの苦労話に
「生地を絞った後、口金を持ち上げると、オーブンシートがくっついてくる」
というのがあります
これを解消するために、皆さん、色々工夫されているんですが・・・
テープでオーブンシートを仮止めしたりとか・・・
先に挙げた「三種の神器」を使って
このお悩みを一発解決できる裏技をご紹介します
まずは、霧吹きでハードケースを程よく濡らします
あ、霧吹きも必要なので、四種の神器ですかね
霧吹き担当はめちゃくちゃ優秀な倉又式噴霧器 !
バゲットやシュー生地作りに大活躍
細かい霧をお求めの方におススメです!
水滴の量は多すぎず、少なすぎず、が、ポイント
そこに、オーブンシートをのせます
画面保護フィルターなどを貼る時の要領で、
空気を追い出すような気持で、片側から、ゆっくりと置いていきます
実は写真を撮るために、作業をやり直したので
すでにオーブンシート側がぬれちゃってますが・・・
これで、オーブンシートがハードケースにぴったり固定されました
吸盤の要領で、真上方向への力には、結構耐えてくれます
ガイドを目安に絞り出します
最近思うに、
もう少しクッキー部分を大きく取った方が良いかも?という気がしています
近々、ガイドの外円を50mmに作り直す予定
天板をオーブンシートの下に差し込むように入れ込んだら
今度は、オーブンシートを手前に滑らせて、天板にのせます
真っ平らの天盤がない場合は、
オーブン天盤を裏返して乗せるといいかな?と思います
または、
この生地は冷やすと固まりますので
ハードケース上に置いたまま、冷蔵庫で冷やしてから、
天板に乗せかえるようにすれば、形を崩さず、移動できます
焼成すると、こんな感じになります
この、霧吹きで吹いた水滴でシート類を固定する、という方法は
弓田亨氏の著書で学びました
どの本だったかは忘れてしまったんですが・・・・・
ダックワーズ作りで、
生地をシャブロンから抜くときにも便利な方法です
⑤ 絞り出しのコツ
生地を絞り出す時には、
口金全体に力がかかるように注意しつつ、
ゆっくりと、かつ、リズムよく、絞るのがコツです
いや、これがなかなか難しくて、
理屈では分かっていても、この部分は私も修行中です
絞り終わりは、
真上に引き上げるのではなく、
左右どちらかに口金を倒してから、絞り袋を持ち上げるようにすると
結構うまく行きます
口金をシートにくっつけて生地を絞り出した状態というのは
シートに対して吸盤をくっつけているようなイメージになっています
ですので、真上に引き上げると、全体が持ち上がってしまうのです
さて、
こちら↓は只今修行中のワザ
絞りつつ、口金を回転させて、渦巻き状のクッキーを作ろう、という・・・
やーでも、口金の中心がどうしても利き手の方にずれてきちゃって、
きれいな円にならない!!
とっても、むずかしいです・・・
焼成後はこうなりました
歪んでるし・・・
⑥ 参考までに・・・その壱;おまけ画像
生地を絞るだけ絞った後の、
サルタン口金内に残る生地が、
こちらです↓
もう、これ以上、絞るのは、ムリ!!!
と、いうところまで絞っても、
型抜きだったら、後、3枚くらいは取れそうなほど、
口金の中に生地が残っています
私はマイクロスパチュラなどを駆使して生地をほじくり出し、
適当な形に整えてクッキーにしてますけども、
コレが結構な、手間!
コレを見るたびに、
「もー、サルタン口金使うの、止めよーかな (;´ρ`) 」
と、思うのですが、
焼き上がりの美しさを見ると、
また、挑戦してみたくなる、という・・・・・
サルタン♪ (≧∇≦)bグッ! イイネッ!!
⑦ 参考までに・・・その弐;使用後のお手入れ
サルタン口金は、かなり複雑な形状をしていますが、
ロミアスに関しては、バターの多い生地なので
お湯を使えば、わりと簡単にきれいになります
私は、使用後、すぐに、洗剤を溶かしたお湯につけておき、
軽くブラシを通しながら、お湯ですすぎ洗いしています
口金洗浄用のブラシがあると
結構便利です
お湯洗い後は、放置で乾燥させてますが
今のところ、サビるなどの不具合は出ていません
今回使用している金属製のサルタン口金は、真鍮にニッケルメッキ仕上げ
両者とも基本的にはサビにくい素材のようです
さて、
いかがだったでしょうか?
どなたかの、参考になれば幸いです!
折角手に入れた高価な口金!
ぜひ、最大限に活用したいものですね♪
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まだまだ、修業の日々・・・・・