『表巻きロールケーキ』;「割らない」ための【巻き方】・『巻き上げ式成形・横からバージョン』
引き続き、
割れない「表巻きロールケーキ」作りの考察
本日は、
『巻き上げ式成形・横からバージョン』
の、解説。
まずは、
【クリームの置き方】
から・・・
ところで、
共立て生地といえば、
『クリーム、たっぷり♪』
しかしながら、よくよく考えてみると、
クリームたっぷりだと、巻きが緩くなりますよね
共立て生地でクリームたっぷりレシピが多いのは、
割れやすい生地に、負担をかけないための策だったのかも・・・?と思わなくも、ない
生クリーム多めで巻く場合、
その置き方(塗り方?)として色々なパターンが紹介されていますが、
『巻き上げ式成形・横からバージョン』の場合、個人的には、
均一に、たっぷり塗る
という方法がおすすめです
↑ 硬めに泡立てたホワイトチョコ入り生クリームが、
26㎝×21㎝のシート生地に約250gのっています
左側が巻き始め、右側が巻き終わり
ちなみに、巻き終わりを斜めにカットしておくと、成形後の座りが良いのでおすすめです
巻き始めの部分は、クリームがもたつくので少し角度をつけて少なめに、
巻き終わりの部分は、押されたクリームが流れてくることを想定して
徐々にクリームを少なくしてあります
ここでのポイントは、クリームをできるだけ平らに均すこと
表面がガタガタしていると、巻き上げたときに隙間が空いて、
途中の切り口に空洞が出来ることがあります
この作業で便利なのが、硬めのスケッパー
パレットナイフよりも断然、使いやすくて、おすすめ!
私の愛用はこちら↓
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使用方法はこちらの動画↓が参考になります
『巻き上げ式成形・横からバージョン』の場合に限る話になりますが、
クリームの置き方で、
これまで試してみて、逆効果だったのが、
途中で山を作ったり、畝を作ったりするクリームの置き方
巻き上げの際、
クリームが薄い部分と厚い部分との境に無理な力がかかり、
生地が割れやすくなります
↑ 中ほどにクリームで山を作る方法
巻き上げ時に、青矢印あたりの生地が折れやすくなり、ひび割れの原因に・・・
この方法は、クリームを超超たっぷり乗せることができる
素晴らしいアイデアだとは思うのですが、
『巻き上げ式成形・横からバージョン』のように、
ぶ厚く、割れやすい生地を
一方向から巻き上げるタイプの成形では、
やらない方が無難です
クリームを塗った後は、いよいよ最終工程
【巻き上げ】
です
横から巻き上げる際に、私が使っている便利道具が、
パレットナイフと、アルミ製フラットバー(2.5cm幅×45cm長・厚さ1mm)
そして、滑り止めシート
アルミ製フラットバーはホームセンターで購入可能
この作業をする際の道具として、私にはこれが一番使いやすく感じています
ものさしでも代用可能ですが、
長くて、硬さがあり、幅が広すぎず、変な角度が付いていないものが使いやすいので
プラスチック製の定規より、裁縫用の竹尺の方がおすすめな気がします
滑り止めシートには、シリコンまきまきウェーブという商品を使っていますが、
じゅうたんなどの滑り止めシートで十分代用可能です
これらを使って、横からの巻き上げを行います
それでは、生地の準備から、巻き上げ完了まで、
一気に写真を並べてみます
敷き紙をはがす
巻き終わりを斜めにカットしておく
巻き終わり側の巻紙を幅広で残しておくことも、細かいポイント
クリームを置く
クリームをある程度平らに均す
スケッパーを使い、クリームの表面の凹凸を無くす
アルミバーに敷き紙を巻き取り、ゆっくりと生地を持ち上げる
ここから先の作業では、生地の一点に力がかかりすぎないように加減を見つつ、
ゆっくりと作業するのがコツ
パレットナイフで巻き始めの生地の角を押さえ、ゆっくりと曲げていく
引き続き様子を見つつ、パレットナイフで生地を曲げるように内側に入れ込んでいき
アルミバーの方は徐々に持ち上げる感じで生地の曲がりを助ける
巻き始めの生地を、パレットナイフで端から端まで、きちんと内側に収める
巻き始めの生地の位置が決まったら、アルミバーを巻き上げ方向にゆっくりと傾け・・・
残りの生地を巻き上げる
ここで一度、全体を締めて形を整える
生地表面に紙のシワがつくのを防ぐには、
「ふやけないもの」をあてがう必要があります
私はこの時点で一旦巻紙をほどき、オーブンシートをかぶせています
↑紙で巻いたままにしておくと、このようにシワが入ることがあります
横から巻き具合を見て、巻き終わりの継ぎ目が真下にきていることを確認!
個人的にキリッと締まったドーム型が好きなので
巻き上げ後、休ませる際にはトヨ型に入れています
冷蔵庫で1時間以上休ませて、出来上がり!
さて、いかがでしょうか?
わたし的には、
この方法であれば、
共立てのぶ厚い生地でも、プレーンなものであれば、
割れることなく、希望する形に巻き上げることが出来ています
ただし、ココア入りの生地のように、
硬く、伸びの無い生地となると
生地への負担が更に少ない巻き方が求められます
次回はこのような硬い生地におすすめの、
「両端合わせ式成形※」をご紹介します
※重ねて注記しますが、私が勝手につけた名前です